平成30年度通常総代会
1 理事長あいさつ(抜粋) 理事長 岡 滿 夫
土地改良法の一部改正についてご報告いたします。
昨年6月8日に土地改良法の一部を改正する法律が公布され、本年4月1日から施行されます。
改正にいたった背景には、農業従事者の高齢化による離農や、農地の利用集積に伴い、土地持ち非農家の増加が見込まれる中で、土地改良区が施設の維持管理、更新等を的確に行ってゆくためには、耕作者の意見が適切に反映されるような事業運営を確立してゆくことが必要であること、また、組合員数や職員の減少により、土地改良区の業務執行体制の脆弱化が見込まれる中で、適正な業務運営を確保しつつ、より一層の事務の効率化や改善を図る必要があることがあげられております。
改正事項については、各土地改良区に義務化されているものと、導入するかどうかは各土地改良区の任意であるものとがあります。この法改正に対応するためには、本土地改良区の定款や規約等の改正が必要であり、今後、役員で慎重に協議・検討をした後、来年3月開催の通常総代会で提案させていただきますのでご理解のほど、お願いいたします。
改正事項については、事務局より後ほど概要を説明させていただきます。
揚水ポンプ稼働規制の状況についてご報告致します。
8年前の東日本大震災に於ける、原発事故以来揚水ポンプの電力費は、年々高騰が続く中、昨年は7月初旬から8月下旬にかけて、異常気象現象が一段と顕著に表れた年でありました。
連続して、日本本土に襲来する台風や集中豪雨、そして猛暑と日照り続きなど、いずれも近年まれにみる異常気象でありました。
とりわけ、7月からの異常高温と雨がほとんど降らない日照り続きにより、6月12日より実施しておりました、揚水ポンプの稼働規制を中途で取りやめたところです。
昨年度は、猛暑と日照り続きによる異常気象等もあり、ポンプ場から遠い田んぼを中心にかんがい用水が充分に行き渡らない事態となったことについて、この場をお借りしておわび申し上げます。
なお、31年度も昨年度と同様に必要な水が出ないという状況が生じた場合は、事務局職員及びポンプ場施設管理者の方で、水が充分にあたっている田んぼの給水バルブを調整させていただくことがあることを、あらためてご理解願いたいと存じます。また、それでも対応が難しい場合は、ポンプ場の給水エリアごとに関係農会長と調整する場を設けさせていただきたいと考えているところです。
ちなみに、昨年の揚水ポンプの電力使用量は対前年度比で約78,500kw、電力料金で約965千円の増となりました。
特に、8月(7月下旬から8月下旬)の1箇月間に前年同期比、使用量で71,000kw、電力料金で905千円の増となり、かんがい期間の支払い電力費は前年比約100万円増の601万円となり、当初予算を約70万円オーバー致しました。
揚水ポンプの稼働規制については、電力費抑制、節水を促す為にも必要な事業と考えており、31年度についても一定期間・一定時間稼働規制に取り組む所存でありますので、何卒ご理解とご協力をお願い致す次第であります。
なお、詳細につきましては、後日開催致します、揚水機管理者・農会長合同会議にて協議の上、役員で決定を行い、組合員の皆様にご協力のお願いを致します。
多面的機能交付金制度事業についてご報告致します。
昨年4月に設立しました、多面的機能広域化組織「コウノトリ育むろっぽう」は間もなく1年を迎えようと致しております。
設立準備より今日に至る間、事業推進に携わっていただいております関係地区の運営委員をはじめ組合員の皆さん及び土地改良区役員、事務局員の方々に敬意を表する者であります。
皆様のご尽力により、30年度の新田井堰関連施設の長寿命化事業は、揚水ポンプ取水口スクリーンの更新やフート弁・逆止弁等のポンプ場関係施設の更新、農道補修、水路の改修等、計11事業、金額にして約1400万円の事業を行っております。
31年度以降も、「コウノトリ育むろっぽう」内で協議を進めながら、計画に基づき、長寿命化事業の実施が予定されております。今後、老朽化する土地改良区の施設・設備の長寿命化の推進に大いに期待が掛かる所であります。
31年度予算についてご説明致します。
厳しい財政状況下、基本予算であります一般会計につきまして、今年1月より新年度予算について協議を行ってまいりました。
歳入では、昨年の予算説明でもご報告いたしましたが、年々繰越金が減少しており、早晩積立金取崩しの可能性を訴えてまいりました。
30年度は、冒頭に申し上げました通り、7月・8月のほとんど雨が降らない日照り等による影響等もあり、揚水ポンプ電力費が600万円を超える事態となり、益々、厳しい財政事情となりました。
そのため、まずは繰越金の歳入予算の減少に合わせた歳出予算とすべきであるとの考え方に立ち、歳出予算では、この差し迫った状況に鑑み、役員報酬の約10%の減額、各種会議の費用弁償の5,000円から4,000円への減額、毎年、各地区へお願いしている旧大用排水路の泥上げ、草刈り作業にかかる支払い労務費の半減など経費節減の予算を提案させていただいております。
この毎年、各地区農会へ作業をお願いしている労務費の半減については、本土地改良区が非常に厳しい財政状況下にあること、加えて、水路の泥上げ作業・草刈作業は、多面的機能交付金制度の共同活動の対象となることから、可能な限り、多面的機能の活動組織からの支払いへ切り替えていただけないかとの考えによるものです。何とぞ、ご理解のほどお願い申しあげます。
また、本土地改良区の全体予算の3割強を占める懸案のポンプ場の電力費は、30年度当初予算と同額の530万円とさせていただきました。何卒、次年度も組合員の皆様の節水に対するご協力を切にお願い致します。
来年度予算については、当面、基金の取り崩しを行わない予算案とさせていただきました。
今後とも更なる経費の節減や節電対策、多面的機能制度の広域化を活用し施設等の長寿命化に積極的に取組んでまいる所存でありますので、何卒ご理解ご協力をよろしくお願い致します。
なお、新年度予算につきましては、後ほど事務局より詳しく説明させていただきます。
現組合役員の任期満了についてご報告いたします。
私共役員は、4年間の任期が本年9月14日をもって終える事となります。
今後、新役員とのスムーズな引継ぎができますよう、総代様各位のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
新役員選任と今後の主な予定についてお知らせいたします。
まず、役員候補者の推薦依頼を5月中ごろに関係地区区長及び新田井堰総代様あて通知をさせていただき、候補者の推薦をお願い致します。
7月の臨時総代会に併せて選挙会を開催し、役員の当選を決定し、当選公告の後、8月中頃に新役員会を開催し理事長など役員の互選を行い、9月15日新役員の就任となります。
その時期になりましたら、総代各位には事務局よりご案内をさせていただきますのでよろしくお願いいたします。
以上で、当面致します諸課題についてご報告申しあげました。何卒総代各位のご理解とご協力をいただきますようお願い申しあげます。
さて、本日の通常総代会には私より、平成30年度一般会計専決補正予算報告、並びに平成31年度一般会計予算など6議案を提案致しております。
総代各位には、適切な結果を賜りますようお願いを申し上げご挨拶と致します。
2 議 事
議長に 第3区 松岡 忍 氏を選出して議事に入りました。
(1)平成30年度一般会計補正予算書 議案
(2)平成31年度一般会計収支予算書など6議案
原案のとおり、可決承認されました。
平成31年度一般会計収支予算書
単位:千円
収入の部 | 予算額 | 支出の部 | 予算額 |
組合費賦課金 | 14,629 | 事務費 | 5,993 |
使用料 | 480 | 会議費 | 410 |
雑収入 | 22 | 選挙費 | 1 |
決済金 | 1 | 維持管理費 | 8,596 |
繰入金 | 1 | 諸出金 | 156 |
補助金 | 1 | 負担金 | 95 |
繰越金 | 500 | 積立金 | 2 |
工事費 | 1 | ||
予備費 | 380 | ||
収入合計 | 15,634 | 支出合計 | 15,634 |
平成31年度 特別会計予算額
調整積立金特別会計 32,854千円
農地転用決済金特別会計 3,743千円
(3)平成31年度 賦課金(10アール当たり)
普通区 4,000円 特別区 2,000円
(納付期限 平成31年5月31日)